グッバイ、スタバ

無職になるというのに、高級オシャレカフェ・スターバックスに行ってきた。スターバックスの店員はさすがによく教育されているらしく、無職の私にも分け隔てなく接してくれた。さすがオシャレで高級なだけある。

以前はよくスタバに行っていた。スタバのコーヒーフラペチーノが大好物で、私の中の夏の風物詩と言っても良かった。いや、それは言いすぎだった。しかし夏は涼しくすわり心地の良いソファと適度な騒々しさ、そしてスタバでコーヒーを飲む俺という自尊心を満たしてくれる、スタバの持つ魅力は抗いがたい。


しかし、スタバは節約の敵だ。同じようなコーヒーと、夏の涼しさと冬の暖かさと適度な騒がしさを提供するドトールやマクドナルドに比べるとおおむね100円増しなのである。100円増しというと「たった100円?」と思うが、200円が300円なのだから、50%増しなのである。コメの値段が50%上がったら、時代が時代なら暴動が起きるレベルだ。

というわけで、節約を気にするようになってからスタバとは縁遠くなっていた。しかし、何者でもないゼロになる私へのさいごのご褒美♡としてスタバに行ってきた。

スタバでは、もちろんコーヒーフラペチーノを頼みたいところだったが、寒いのでキャラメルマキアートにした。

スタバではグランデを買え!」という本が昔出てたけど、グランデの上のヴェンティを頼んでやったぜ。しかもエスプレットショット追加だ。なんと、クワトロ・エスプレッソ。店員が言ってたから嘘じゃない。合計590円。贅の極みを尽くした逸品ができあがりました。


ここまで引っ張ってきたけど、単に株主優待券で頼んだだけですごめんなさい。オプションつけ放題で無料。スタバファンには堪らない。

しかし、私はもう無職道に堕ちた身だ。ここのところ、株主優待券使用のために行くだけで、それ以外では行かなくなった。しかしその株も昨年末に手放してしまったので、今回でもう終わりだ。3万円以下で買った株が10万円以上になり、しかも何年にもわたってスタバ無料券を生み出し続けてきた素晴らしい株でした。惜しいひとを亡くした。スタバと無職はどこまで行っても相容れない運命にあったのだ。

なぜスタバに行ってたのか。今から思うと、先に書いたとおりオシャレなカフェでコーヒーを飲む俺を感じたかったからじゃないかな。人は自分に足りないものに惹かれるという原則から言えば、オシャレ感が私に不足していたんだろう。しかしそうすると、今はもっとオシャレから縁遠くなっているはずなのだが、オシャレなスタバに行きたくなくなったのはなぜなんだろうか。心がオシャレになったんだということにしておく。

というわけで、グッバイ、スタバ。フェアウェル。恋人よ、僕は旅立つ。

あと1枚優待券あるから、もう1回いくけど。

2 件のコメント :

  1. こんばんは!

    このスタバの記事は、優待券でスタバに行ったことのある人にとっては、かなり共感できてジワジワ来る面白味がありますね!

    犬次郎も「「スタバではグランデを買え!」という本が昔出てたけど、グランデの上のヴェンティを頼んでやったぜ。」の一文で両鼻から鼻水が吹き出ちゃいましたよ!(爆)

    あの「スタバに行けちゃうオシャレな私」みたいな世の中の共通認識(?)は何なんでしょうね!不思議ですよね!それに客観的に気づいたことが足が遠のいた一因でもあるのではないでしょうか。

    また伺いますね!

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  2. >犬次郎さん

    おはようございます!

    ジワジワ共感してもらえたということで嬉しいです。鼻水は花粉症でしょうか、お気をつけ下さい。

    スタバはオシャレ感で値段に100円上乗せに成功してますからね、株主としては悪いことではないんですけどね。売っちゃいましたが。

    今後もよろしくお願いします。

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